海外で働こうと思った場合、現地採用と駐在員という2種類の雇用体系があります。
どちらとも”海外で働く”という事自体は同じなのですが、その意味合いが異なります。
特に待遇面や規則が異なっています。
そこで今回は、現地採用と駐在員の違いについて説明していきます。
現地採用・駐在員のメリットデメリットについても合わせて記載していきます。
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海外転職|現地採用と駐在員とは?
そもそも、現地採用と駐在員の違いとは何でしょうか。
それは会社から現地(外国)へ派遣されているかどうかです。
いわば駐在とは、国内に置ける”転勤”みたいなものになります。
東京勤務だったのが名古屋や広島に行くようなものですね。
そういう転勤として海外に来た人の事を駐在員と呼んでいます。
一方で、海外で就職活動をして海外の会社に雇ってもらう、または日本の会社だけれども現地の国の採用として働くことを現地採用と呼びます。
この2つとも海外で日本人が働くということはまで同じなのですが、いろいろと違いがあります。
特に大きいのが待遇面です。
海外転職|現地採用と駐在員の違いについて
海外で転職をする際に考える必要がある現地採用と駐在員ですが、両者の違いについて様々な確度から見ていきたいと思います。
ここではシンガポールを例として説明していますが他の国でも同様の事が言えるので参考にしてください。
待遇面
それでは、待遇面について見ていきましょう。
設定として、東京で働いている年収600万円(月50万円)の人がシンガポールに駐在になるときを想定します。家族は独身と、妻子持ちの2種類で記載します。
まず、待遇面について以下のようなものがあります。
- 住居手当:数十万円(月)
- 駐在手当:数万円(月)
- (物価指数をもとにした)給料アップ:150%(月)
- 定期的な日本への一時帰国費用:十万円(回)
- ※家族手当:数十万円(月)
- ※学校・教育手当:数万円(月)
日本で働くよりも、月に実質100万円以上手当をもらっていることになります。
住居手当(数十万円/月)
住居手当とは言葉の通り、家賃手当です。
駐在員として来ると基本的に家賃は全額、または9割くらい補助されます。
駐在員が住むコンドはだいたい月に30万円〜50万円くらいのところです。
こちらのコンドはプール、ジム、バーベキューピットもついています。(無料)
家賃ですが、ほぼ、月給と同じくらい(30万円〜50万円/月)の費用かと思います。
これだけで手当としては十分かと思いますが、まだまだあります。
駐在手当(数万円/月)
駐在手当は出張手当みたいなものです。
月に数万円給料にプラスされます。
(物価指数をもとにした)給料アップ(150%/月)
海外は日本と物価が異なります。
駐在員の場合その物価の違いを考慮して給料がアップされます。
シンガポールの場合、会社によりますが、日本でもらっている給料の1.5倍がもらえます。
つまり、600万円の方であれば900万円になるということです。
住居が無料、給料が上がり、駐在手当も更にもらえる、、、駐在員の待遇をご理解頂けたかと思います。
でも、これだけではありません。
定期的な日本への一時帰国費用(十万円/月)
日本に一時帰国する場合、往復で10万円くらいしますが、駐在員の場合これも会社で保証してくれます。
会社によりますが、ビジネスクラス(往復20万円)で帰れる会社もあるようです。
引越し費用(数十万円/回)
海外への引っ越し、帰国の引っ越し費用ももちろん無料です。
どんなに荷物を持っても無料です。
※家族手当(数十万円/月)
家族と一緒に来る場合、人数に応じて手当(お金)が更に支給されます。
もちろん、住む家も広くなります。
※学校手当(数万円/月)
子供が学校に通うお金も支給されます。
日本人学校ではなく、日本では高いインターナショナルスクールに通わせる家族も多いです。
このように、駐在員になるといくつもの手当があります。
現地採用の手当は?
残念ですが、現地採用の手当は今説明した項目の一つもありません。
仮に駐在員よりも給料が高かったとしても他の手当を考慮するとやはり見劣りするものがあります。
実際のシンガポールでの現地採用の給料についてはこちらに記載しています。
任期・場所
海外で働きたいと思ったとき、どの国を思い浮かべるでしょうか。
シンガポール?アメリカ?ドバイ?
逆にこの国は嫌だなというのもあるでしょうか?
残念ながら駐在で海外に行く場合、その選択権はありません。
インドであろうが、アフリカであろうが、行かされます。
行かないという場合、その会社での出世の道はもう無いですし、他の国への駐在もまずないでしょう。
一方で現地採用の場合、自分の好きな国で働くことができます。
シンガポールでもアメリカでも自分の気になっている国で就活をするといいでしょう。
一方、任期も違います。
現地採用の場合、自分が働きたい年数を働くことができます。
仮に別の国で働きたい、パートナーがいる国に行きたい、もう数年同じ国で働きたい、もう一層のこと永住権を取りたい。。。
こういった願いを叶えることが可能です。
一方駐在員の場合、1年で帰国することもあれば、6年以上いることもあります。
自分には選択権はありません。
会社を辞めたいと思ったとき
会社を辞めたいと思ったとき、現地採用であれば簡単にやめることができますし、その国でまた新たな会社を探すことができます。
一方で駐在員の場合、会社から派遣されているので日本に帰国しなければいけません。
その国で別にやりたいことができても、簡単に転職できる環境にはありません。
余談ですが、日本の会社で楽しくやっている人でも、現地の会社に派遣されて環境に馴染めずメンタルをやられている人がたくさん見てきました。
日本なら相談できる人が周りにたくさんいますが、海外の場合そもそも日本人が少なく、心から信頼して話せる人が少ないのが原因です。
一番厄介なパターンが上司と馬が合わないパターンです。
日本であれば部署を変えることで環境を変えることができますが、海外事務所の場合、特定の部署しか無いため、同じ内容をやらされる事が多いです。
よって上司も同じ人が担当します。
この場合、かなりストレスが溜まります。
筆者も日本人が上司のときがあり、その時は非常にストレスが溜まりました。
ただ、彼のポジションが上だったので何も言ってもだめで諦めましたが、、
海外転職|現地採用と駐在員の違いまとめ
いかただったでしょうか。
現地採用と駐在員の違いをまとめてみました。
給料や待遇が圧倒的に良い駐在員と、自由度が効く現地採用。
20代、30代前半であれば経験値のほうが大事かと思うので、現地採用でまずはトライしてみるというのもありです。
そのうちに経験が買われて別の会社で駐在として転職できる可能性もあります。
その際には人材紹介会社を活用してみるのがよいでしょう。
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