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2026年最新|シンガポールEPビザ「COMPASS」徹底解説!学歴や年収のボーダーラインは?

シンガポールで働きたいと考えたとき、避けて通れないのが就労ビザ「EP(エンプロイメント・パス)」の取得です。

2023年9月から導入されたポイント制「COMPASS(コンパス)」は、2026年現在、完全に定着しました。かつては「年収さえ高ければ取れる」と言われたEPですが、現在は**「個人のスペック」と「企業の貢献度」の両面**がシビアに評価されます。

今回は、最も質問の多い「年収ベンチマーク」や「学歴リスト」、そして日本人が合格するための具体的な目安について詳しく解説します。

【比較】旧制度と何が変わった?COMPASS導入による3つの大きな変化

シンガポールのEP審査は、2023年9月を境に「旧制度」から「COMPASS(ポイント制)」へと大きく舵を切りました。かつての感覚で転職活動を進めると、「年収条件は満たしているはずなのにビザが降りない」という事態に陥りかねません。

主な変更点は以下の通りです。

比較項目旧制度(〜2023年8月)新制度:COMPASS(2023年9月〜)
審査の仕組み年収と学歴の「足切り」方式6項目による「加点」方式
審査の透明性非公開(ブラックボックス)公開(自己診断が可能)
評価の対象本人のスペックが中心本人 + 採用企業の両面評価
年収基準年齢ごとの一律の最低基準職種・業界別の相対評価

具体的に、以下の3つのポイントが大きく変わりました。

1. 「年収だけ」では決まらなくなった

旧制度では、政府が決めた「最低給与額」さえクリアしていれば、多くの場合ビザが許可されていました。しかし新制度では、年収はあくまで数ある評価項目のひとつ。たとえ高年収でも、「企業の日本人比率が多すぎる(C3)」「現地の雇用貢献度が低い(C4)」といった企業側の理由で、合計点が40点に届かず不合格になるケースが出ています。

2. 「職種・業界」ごとのベンチマークが導入された

これまでは「30歳なら月給$〇〇以上」という一律の基準でしたが、現在は「金融業界の30歳」と「製造業の30歳」では、求められる合格ライン(年収)が異なります。

景気の良い業界や給与水準の高い職種を狙う場合、以前よりも高い給与提示を受けないとポイントが稼げない仕組みになっています。

3. 学歴の「重み」が変わった

旧制度でも学歴は重視されていましたが、新制度では「どの大学を出たか」がより明確に数値化されるようになりました。

特に政府が指定する「トップ校」卒であれば、それだけで合格ラインの半分(20点)を確保できるため、若手や経験が浅い方でもビザ取得のチャンスが大きく広がったのが特徴です。

MEMO

以前シンガポールに駐在・在住していた方からの「月給$〇〇あれば大丈夫だよ」というアドバイスは、現在のCOMPASS制度下では通用しないケースが多いです。必ず最新のベンチマークを確認しましょう。

COMPASS制度の基本:40ポイント以上で合格

COMPASSは、以下の4つの基本項目(C1〜C4)と2つのボーナス項目(C5〜C6)で構成されます。合計で40ポイント以上を獲得すれば、ビザ申請の土台に乗ることができます。

項目内容最大ポイント
C1:給与同年代・同業界のローカルPMETと比較20点
C2:学歴政府指定のトップ校か、学位保持か20点
C3:多様性企業の全従業員における申請者の国籍割合20点
C4:地元雇用企業がどれだけシンガポール人を雇用しているか20点

【C1】給与ベンチマーク:2026年の目安

C1では、シンガポール人の専門職・管理職(PMET)の給与と比較されます。このベンチマークは「職種・業界」と「年齢」によって細かく決まっており、毎年更新されます。

2026年の具体的な年収目安(月給ベース)

現在の傾向から、日本人が多い職種の「10ポイント(上位65%)」の目安は以下の通りです。

  • 金融・専門サービス職
    • 30歳前後:$10,500〜 / 40歳前後:$14,500〜
  • IT・テクノロジー職
    • 30歳前後:$8,500〜 / 40歳前後:$13,000〜
  • 一般的な営業・管理職(製造・商社など)
    • 30歳前後:$6,500〜 / 40歳前後:$10,000〜

【C2】学歴:日本のどの大学が「トップ校」?

C2で20ポイント獲得できる「Top-tier institutions」のリスト例です。これ以外の大学(学士号以上)は10ポイントとなります。

  • 旧帝国大学:東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、北海道大学
  • 私立トップ校:早稲田大学、慶應義塾大学
  • 専門単科大学:東京工業大学(現:東京科学大学)

【体験談・傾向】日本人が合格するための「合格ライン」の目安

実際に多くの日本人候補者がどのように40ポイントをクリアしているのか、3つの代表的なパターンを紹介します。

パターン1:高学歴・若手層(学歴で稼ぐ)

  • 学歴(C2):20点(早慶・旧帝大卒)
  • 給与(C1):10点(相場並みの給与)
  • 多様性(C3):10点(日本人が一定数いる日系企業など)
  • 合計:40点 ⇒ 合格 学歴が20点あると、給与や企業側の条件が標準的でもスムーズに許可が下りる傾向にあります。

パターン2:一般大卒・ミドル層(給与と多様性で稼ぐ)

  • 学歴(C2):10点(一般的な4年制大学)
  • 給与(C1):20点(相場より高い給与を提示)
  • 多様性(C3):10点
  • 合計:40点 ⇒ 合格 学歴が10点の場合、給与でトップクラスの評価を受けるか、後述する「日本人が少ない会社」を選ぶ必要があります。

パターン3:戦略的キャリア採用(企業の多様性で稼ぐ)

  • 学歴(C2):10点
  • 給与(C1):10点
  • 多様性(C3):20点(日本人が自分一人、または極めて少ない外資・ローカル企業)
  • 合計:40点 ⇒ 合格 日系企業ではなく、あえて日本人が少ない欧米外資やローカル企業を狙うことで、企業側のポイント(C3)を最大化して合格するパターンです。

COMPASS時代に転職を成功させる3つのステップ

1. MOMの自己診断ツール(SAT)を使い倒す

シンガポール労働省(MOM)が提供している「Self-Assessment Tool (SAT)」は、現在の自分の状況でビザが降りる可能性を判定してくれます。まずはここで自分の「持ち点」が何点になるのかを確認しましょう。

2. 自分の「年齢」に対する市場価値を正しく知る

前述の通り、年齢が上がれば上がるほどC1(給与)の合格ラインは跳ね上がります。 「40代で年収$10,000」は、日本では高属性ですが、シンガポールのEP審査では「10点すら取れない」可能性があります。自分の年齢に対する「ビザ基準の適正年収」を知ることが第一歩です。

3. 「企業側のポイント」を把握しているエージェントを選ぶ

COMPASSの難しさは、C3(多様性)とC4(地元雇用)の点数が、候補者側からは絶対に見えないことにあります。 「この会社は日本人が多すぎて、あなたの条件ではポイントが足りない」といった内部情報は、企業と密に連携しているエージェントしか持っていません。

結局、自分はビザが取れるのか?

COMPASS制度は複雑に見えますが、基準が明確になった分、事前の対策が立てやすくなったとも言えます。

しかし、個人で「企業側の内部データ」まで調べて応募するのは不可能です。自分のキャリアを無駄にしないためには、各企業のビザ通過実績を熟知しているプロの視点が欠かせません。

まずは、自分の経歴で今のシンガポール市場に挑戦できるのか、現地の事情に詳しい転職エージェントに相談し、精度の高い「ポイント試算」をしてもらうことを強くおすすめします。