台湾での動画広告展開をご検討中でしょうか。
デジタル広告の市場規模は台湾でも年々拡大しており、動画広告は特に伸びているという状況です。
動画広告は効果の期待できる広告手法ですが、むやみに活用しても成功するという訳ではありません。
ポイントを抑えていない広告を打てば、全く効果がでないというリスクもあるのです。
そこで本記事では、台湾における広告事情やトレンドを踏まえて、動画広告展開を成功させるためのポイントを紹介します。
要点をおさえた広告を打つことで、反響の高い広告展開を実現しましょう。
目次
まずは台湾の広告事情を数字でわかりやすく解説!
外国での広告展開を考える上で、現地の広告事情の把握は重要です。
規模が小さな市場に参入しても、大きな見返りは期待できません。
逆に規模が拡大している大きな市場であれば、注目度も高く参入によって高い広告効果が得られます。
現地の市場を把握することで、広告手法を検討しましょう。
現地でのデジタル広告は増加中!
台湾では、2011年以降デジタル広告市場の規模が増加傾向です。
2011年に1億200万台湾ドルだったデジタル広告市場は、2018年にはほぼ4倍となる3億8,960万台湾ドルまで増加しています。(出典:DMA)
2016年以降成長率は少し落ちていますが、今も市場規模は増加傾向です。
このように、台湾でのデジタル広告は増加中で今後も拡大が予測されている市場と言えます。
SNSでの広告展開が多い
台湾では、SNSでの広告展開が多いです。
2018年の台湾デジタル広告費統計では、SNSにおける広告展開が全体の38%を占めています。(出典:DMA)
一方、日本におけるSNS広告費の割合は、13%程度です。(出典:D2C)
このように台湾におけるデジタル広告展開では、SNSでの広告展開が強いことが分かります。
台湾において動画広告は有効か?トレンドを解説
台湾において、動画広告は有効なのでしょうか。
現地のトレンドに適していない広告方法を選択すれば、効果は期待できません。
ここからは、台湾における動画広告の市場規模割合と、現地における動画広告のトレンドを紹介します。
台湾における、動画広告のトレンドに合わせた広告を打てば効果の高い広告展開が可能です。
台湾の市場を理解して、効果的な広告展開を行いましょう。
2011年以降動画広告の割合が増加傾向にある
2011年以降、台湾の動画広告の割合は増加傾向にあります。
2012年に一気に4.9%の割合まで上昇後、2015年には15.85%と3倍以上の増加です。
これらの急激な規模上昇は、2012年におけるYouTube動画広告が一般ユーザーに公開されたことが原因であると予測できます。
台湾でマーケティングをする上で、動画広告は無視できない規模の存在となっているのです。
ビデオアドネットワークというサービスが注目されている
ビデオアドネットワークというサービスが注目されています。
ビデオアドネットワークとは、複数の動画サイトで横断的に広告配信を管理・依頼できるサービスです。
動画サイトは、YouTubeの他に、中国から広まった「Youku」や「Tudou」といったサービスが流行っています。
アドネットワークとしてサービスを行っている動画配信メディアに広告配信を依頼すれば、一回の広告依頼で複数の動画配信サイトに横断的な広告展開が可能です。
効率的な広告展開を考える上で、ビデオアドネットワークは押さえておくべきサービスと言えます。
台湾で有効な動画広告を展開する為にポイントを抑えよう!
台湾において、動画広告は市場規模が拡大中の注目すべき広告手法です。
そんな市場が拡大傾向にある動画広告も、展開するだけで上手くいくという訳ではありません。
ポイントを把握しなければ、全く効果がないという自体にも陥りかねないのです。
ここからは台湾で動画広告を展開する上で、効果をあげるためのポイントを紹介します。
ポイントを理解して、要点を抑えた効果の高い広告展開を行いましょう。
インフルエンサーを起用した動画広告が効果的!
台湾では、インフルエンサーを起用した動画広告が効果的です。
購入の判断をする際に口コミを重視する台湾では、ユーザーに近い立場であるインフルエンサーの言葉が信用を得やすいのです。
ユーザーは自分が共感を抱くインフルエンサーをフォローする傾向にあるため、自然と心理的に信頼感を感じています。
動画広告例として、ファミリーマートはインフルエンサーを起用した動画広告で認知を広げました。
信頼感を重視する台湾では、共感の強いインフルエンサーを起用した動画広告が効果的です。
共感される内容で拡散を狙う
動画広告の展開では、共感される内容で拡散を狙うのが効果的です。
人間には、共感や感動した出来事を他人と共有したいという感情があります。
有益な情報を他人に共有することで、承認欲求が満たされるのです。
また受けて側から見れば、拡散されてきた動画は多くの人が共感しているという背景があるので、心理的に信頼感を得やくなります。
動画広告では、マーケティング対象に共感が得られる動画を配信し拡散まで狙うことで、信頼の獲得が期待できるのです。
媒体ごとの特徴やユーザー特性を抑える
広告を展開するには、媒体ごとの特徴やユーザー特性を抑える必要があります。
紹介する媒体によって、ユーザーの年齢やニーズは同一ではありません。
台湾では、Instagramは若者向けでファッションと親和性が高い媒体になります。
一方Facebookの場合は、25~35歳の利用者が多いことからビジネス向けの発信が適していると分析可能です。
各媒体の使っているユーザーの特性を抑えれば、より効果の高い広告展開が可能です。
動画視聴後のカスタマージャーニーを理解する|動画視聴→検索…
動画広告の展開では、動画視聴後のカスタマージャーニーに対する理解が必要です。
動画広告は、ユーザーの購買意欲を高めますが動画を見てすぐに購入しようというユーザーは多くありません。
口コミが重視される台湾では、動画を見て気になった商品を検索し、情報収集するという動線で行動するユーザーが多いのです。
例えば、動画広告で展開した広告の口コミ情報や詳細情報をまとめたサイトを事前に作っておけば、ユーザーの購入期待度は高まります。
動画広告だけでなく、視聴後のカスタマージャーニーを想定して手を打つことで広告効果の上昇を期待できるのです。
台湾で動画広告を展開するのに最適な媒体【使い分けが大事】
台湾で動画広告を展開するには、SNSを利用した広告展開が推奨されます。
しかし、SNSとひとくくりに言っても、Facebook・YouTube・Instagramとそれぞれの媒体で利用ユーザーの特性は異なります。
媒体の利用ユーザーの特性に合わない広告展開をすれば、高い効果が期待できません。
そこでここからは、SNSの媒体ごとの特徴を紹介します。
各媒体の特徴を理解して、ユーザーのニーズに合った広告を展開しましょう。
Facebookは、台湾でも利用者数が多いSNSです。
さらに、公式展開しているFacebook広告もあるので、広告を出しやすいSNSと言えます。
一方で年齢層は比較的高めなので、ターゲットは若者向けではありません。
以下で詳細を見ていきましょう。
台湾で日常的に使われるSNSである
Facebookは、台湾で日常的に使われるSNSです。
台湾のインターネットユーザーの、89%がFacebookを利用しています。(出典:We Are Social)
利用ユーザーは、25代~30代と年齢層が上のユーザーが活発に利用しているという特徴があります。
Facebookは若者向けというよりは、ビジネスマンに向けた広告展開に適した媒体です。
ターゲットを絞った広告展開
Facebookでは、ターゲットを絞った広告展開が可能です。
設定できる項目は地域・年齢・性別・言語の基本ジャンルの他に、恋愛対象や興味のある分野、アプリの利用状況という風に多岐にわたります。
ユーザーの年齢や性別、趣向などのデータが把握できているFacebookだからこその強みです。
ターゲティング設定により、家庭をもった30代の男性をピンポイントで広告のターゲットにすることができます。
このようにFacebookは、ピンポイントにターゲットを絞った広告展開に向いた媒体です。
YouTube
YouTubeは、台湾でも人気の媒体です。
ここからは、台湾におけるYouTubeの広告的なポジションについて紹介します。
詳細をみていきましょう。
ユーザー数・視聴時間共に勢いが止まらない!
台湾でもYouTubeは非常に人気で、ユーザー数・視聴時間共に増加傾向です。
2015年の調べでは、台湾における月間ユーザー数は前年比80%となる930万人に及びます。(出典:ExchageWire)
また、週当たりの平均視聴時間も14.6時間と長いです。(出典:ECのミカタ)
日本の平均視聴時間は月当たりで7時間程度であることからも、台湾での人気が伺えます。(出典:nielsen)
ユーザー数・視聴時間の観点からYouTubeは、台湾において勢いのある媒体であると分析できるのです。
多媒体への共有を狙う|ビデオアドネットワーク
YouTubeは台湾における、ビデオアドネットワークサービスを展開しています。
ビデオアドネットワークサービスは、YouTubeと提携した動画プラットフォームで広告を展開できるサービスです。
提携サイトには、台湾で人気の「Youku」や「Tudou」といった有料動画配信サイトや「Twitch」のようなゲーム実況サイトと多岐に渡ります。(出典:TAIPEITIMES)
動画広告を一括展開できるサービスを提供しているYouTubeは、台湾の動画広告媒体として、押さえておくべきプラットフォームです。
Instagramも人気のSNS媒体です。
では、広告媒体としてはどのように使えば効果を発揮できるのでしょうか。
Instagramのユーザー傾向と、広告に適した内容を紹介します。
詳細を見ていきましょう。
若者にリーチしたSNS
Instagramは若者にリーチしたSNSです。
TAIWANLABOのリサーチの結果、全ユーザーの46.1%が24歳以下の若いユーザーとなっています。(出典:TAIWANLABO)
Instagramは台湾において若者のユーザーが多く、ファッションやコスメなど若者に向けた広告が効果を発揮する媒体です。
女性のユーザーが約6割
台湾でのInstagramの利用率は女性の方がやや高く、約6割のユーザーが女性となっています。(出典:TAIWANLABO)
若い女性ユーザーが多く、アパレルや美容グッズなどの広告が有効です。
台湾の女性は、気になるブランドやインフルエンサーをフォローし、新商品の情報収集を写真によって直観的にリサーチします。
なので、Instagramは女性向けの広告展開に適した媒体といえるのです。
【台湾で効果あり】動画広告事例
台湾において、SNSや動画広告を用いたプロモーションが有効であることについて解説してきました。
続いては、台湾における動画広告を使ったプロモーションの事例を紹介します。
広告の有効性を図るために、実施されたプロモーションの分析は重要です。
成功したプロモーションを分析することで、抑えるべきポイントを理解することができます。
台湾のトレンドを意識して、広告展開を成功させた企業を見ていきましょう。
丸和繊維工業株式会社
丸和繊維工業株式会社は、動画広告を絡めたアドネットワークを用いて成功した会社の一つです。
丸和繊維工業株式会社は繊維の会社ですが、台湾では日本の高品質商品というブランディングを用いて事業を展開しています。
台湾におけるマーケティングとしてECサイトを展開後、ブランドイメージを伝える動画プロモーションを行いました。
そして動画プロモーション視聴後の動線を意識して、Facebookで人気ブロガーにプロモーションを依頼したのです。
このアドネットワークマーケティングがハマり、Facebook上ではシェアが拡大し大きな反響を得ました。
このように丸和工業株式会社は、台湾のマーケティング事情を意識した広告展開で成功した企業なのです。
最後に
台湾における広告展開では、動画広告が有効です。
単一の動画広告でなく、媒体に横断的な広告は効果が高くなります。
また、口コミが信用される文化がある台湾では、SEOよりもインフルエンサーマーケティングなどソーシャルメディアを利用した展開がオススメです。
しかし土地勘や風土に対する理解がない状態で、現地のニーズにあった適切な広告展開するのは容易ではありません。
まずはトライアルで自社でやってみるというのもいいですが、長期的に考えてプロフェッショナルと一緒に進めていくことをオススメします。
では。