台湾でテレビ広告を打とうとお考えでしょうか?
テレビ広告には一定の費用がかかりますが影響力が高く、商品やサービスの認知度アップに有効と言えます。
しかし、台湾は日本とテレビ事情が異なるため、日本と同じ感覚でテレビ広告を打つのは難しいです。
そこで本記事では、台湾のテレビ事情と、台湾でテレビ広告を打つ際のヒントをわかりやすくまとめています。
また、費用がネックになりやすいテレビ広告ですが、費用を抑えて打つ方法も解説。
本記事を参考に台湾でテレビ広告を打ち、コストパフォーマンス良く売り上げをアップしましょう。
目次
まずは台湾のテレビ事情を押さえましょう
台湾と日本では、チャンネル数などテレビ事情が異なります。
まずは台湾テレビ事情の基本を押さえましょう。
基本を押さえることで全体像が掴め、台湾でテレビ広告を打つイメージがつきやすくなります。
以下で詳しく見ていきましょう。
地上放送局は5局体制
台湾の地上放送局は5局あります。
公共放送:公共テレビ、中華テレビ
商業放送:台湾テレビ、中国テレビ、民視テレビ
日本では一般的なローカル局は存在しないのが特徴と言えます。
一般財団法人放送番組国際交流センターによると、公共テレビは政府からの交付金を財源としていますが、商業放送3局と、元々は商業放送だった中華テレビは広告収入が財源です。
そのため、テレビ広告を打つという観点では、公共テレビ以外が主なターゲットと言えます。
また、台湾におけるアナログ放送は、日本から一年遅れて2012年に終了。
以来、各放送局はアナログ放送時代のメインチャンネルの他、HDTVを含む数チャンネルの放送をしています。
台湾では、地上放送が5局あると押さえておきましょう。
300ものテレビチャンネルがある
台湾ではテレビのチャンネル数が多いです。
一般財団法人放送番組国際交流センターによると、台湾では2,300万人の人口に対して、地上波とケーブルテレビ合わせて300のテレビチャンネルがあるのです。
それぞれのチャンネルはニュース、子供向け、宗教など、分野に特化した専門チャンネルであることが多く、一つのチャンネルで様々なジャンルの番組を放送する日本とは異なります。
チャンネル数の多さは、視聴者としては選択肢が広がりメリットと言えますが、制作側には過酷な競争の中で番組制作コストの削減を余儀なくされるというデメリットも。
制作コスト削減のため、自社で番組の制作をせずに海外からドラマを買い付けて放送したり、再放送を繰り返す局も珍しくありません。
そのような中、自社番組を行い経営も安定しているテレビ局としては、民視テレビ、台湾テレビ、三立電視台が三強と言われています。
台湾では人口に対して、テレビチャンネル数が多いことを押さえておきましょう。
台湾でテレビ広告は有効!理由を分析
台湾でテレビ広告を打つことは有効です。
その裏付けとして以下の2点を見ていきましょう。
①テレビはもっとも広告費がかけられている媒体
②インターネットからもテレビ視聴可能
理由を知ることで、限りある広告予算をテレビ広告に使う根拠の説明ができるようになります。
それぞれ以下で述べていきます。
もっとも広告費がかけられている媒体
テレビは、台湾における広告支出の中でもっとも広告費がかけられている媒体です。
台湾ラボによると、2014年の台湾の総広告費は3,954億円でした。
うち、テレビ広告費は836億円と約21.1%を占めます。
次いで金額が高いのは展示会が526億円で13.3%、インターネット広告が519億円で13.1%ですので、テレビ広告費が頭一つ抜けて一位と言えるのです。
テレビ広告は伝統的な媒体でありつつも、現在も台湾でもっとも頼られている媒体と言えます。
インターネットからもテレビ視聴可能
台湾のテレビはインターネットからの視聴者が多いという特徴を持っており、テレビ広告は多くの人の目に触れる機会があると言えます。
台湾では快適なインターネット環境が整っており、世界のネタ帳によると、2017年時点の台湾におけるインターネット普及率は92.8%です。
台湾在住の人はほとんどがインターネットを使っていると言えます。
しかし、インターネットでテレビ番組を視聴する場合、気になるのが通信量です。
テレビ番組をインターネットで視聴する際、例えば移動中にスマートフォンから、というシチュエーションが考えられますが、動画再生は膨大なデータ容量を要すためスマートフォンの通信プランが懸念。
その点台湾では、高速通信の使い放題プランがモバイル市場のトレンドとなっているので動画視聴がしやすいのです。(出典:ExchangeWire)
また台湾留学ナビによると、高速通信の使い放題プランでなくとも、台湾全土の公共スペースでiTaiwanという無料Wi-fiサービスが利用できます。
快適なインターネット環境が整っていることで、台湾人のインターネット上のテレビ番組視聴者は多いのです。
実際、Spin the earthによると、台湾においてテレビをインターネットで視聴している人は日本の3倍にのぼると言われています。
台湾ではテレビ番組のインターネット視聴者が多く、テレビ広告は多くの人の目に触れる機会があるのです。
要チェック!台湾でテレビ広告打つなら押さえるべき3つのヒント
いざ台湾でテレビ広告を打つとなると、慣れない中で一定の予算も必要で、不安になるもの。
そこでここでは、台湾でテレビ広告実際に打つ際に最低限押さえたい3つのヒントをご紹介。
3つのヒントを把握して台湾のテレビ広告を打つ際の基本を押さえることで、台湾にローカライズした広告を打つことができます。
①台湾の視聴率を理解する
②テレビチャンネルごとの特色を押さえる
③テレビ広告の基本の長さを押さえる
それぞれ、見ていきましょう。
1%は高視聴率!台湾の視聴率を理解しましょう
台湾では視聴率が低く、1%でも高視聴率と言えるほどです。
Business Journalによると、日本では視聴率15%超えでヒット番組、20%超えで大ヒット番組と認識されます。
日本における視聴率一桁台はかなり低いと言え、最近では大河ドラマのいだてんが平均視聴率8.2%と低迷した、という話題がニュースになったほど(出展:日本経済新聞)。
一方で台湾では、視聴率1%行けば良い方という視聴率の低さです。
視聴率の数字が低い原因は、チャンネル数の多さ。
一般財団法人放送番組国際交流センターによると、台湾では2300万人の人口に対して、地上波とケーブルテレビ合わせて300のテレビチャンネルあるため、視聴率が分散してしまいます。
日本でいうNHKと民放5局といったような、圧倒的なリーチメディアは存在しないと言えるのです。
フォーカス台湾によると、2019年に放送された中で時間帯トップを取ったコメディードラマ「俗女養成記」ですら、2.2%という数字でした。
また、geelee media groupによると、2013年における地上放送各局の平均視聴率は、民視テレビが1.03%でトップ、その他は0.5%にも満たないのです。
このように、台湾ではチャンネル数の多さから視聴率が伸びにくく、日本とは視聴率寡多の考え方が異なります。
テレビチャンネルごとの特色を押さえましょう
台湾ではテレビ局やチャンネルごとに特色が異なるため、特色を理解した上でテレビ広告を打つことが大切です。
例えば、親日で知られる台湾ですが、親日のテレビ局を選ぶのであれば日本専門チャンネルを持つ緯來電視台や國興衛視が良いと言えます。
日本の商品・サービスを宣伝するのであれば、日本ファンが多く視聴しているであろう日本専門チャンネルを狙うのが有効です。
またチャンネル数の多い台湾では、分野に特化した専門チャンネルが多いため、宣伝したい商品・サービスに適したジャンルのチャンネルを選ぶことも大切。
例えば、以下のような分類、使い分けができます。
- 旅行系サービス:世界旅行の番組で人気の八大電視台
- ビジネスマンや富裕層向けのサービス:経済やニュースの番組が人気の非凡新聞台や東森新聞台
- 若者向けのサービス:ドラマ視聴率がNo. 1の三立電視台
300ものチャンネルがあるため、全てを日本から得られる情報のみで分析するのは難しいですが、その場合は現地に強い広告会社に相談するのも手です。
台湾でテレビ広告を打つ際は、チャンネルごとの特色を押さえることで効果のある広告を打つことができます。
台湾におけるテレビ広告の基本は30秒
台湾におけるテレビ広告の長さは30秒が多いです(出典:長崎県立大学国際情報学部研究報告 アジアの飲料・食品のテレビ広告における 外国イメージ・ジェンダー役割・家族像 ―日本・中国・台湾・韓国・タイ・ シンガポールの国際比較研究―)。
対して日本では、ほとんどのテレビ広告は長さが15秒。
台湾では時間が長い分、広告の戦略として情報戦略よりも感情戦略の方が多く見られます。
日本では短い時間の中で一定の情報量を伝えるという難しさがありますが、台湾では30秒の中で感情に訴える工夫が必要になるのです。
台湾のテレビ広告は30秒が多く、日本の一般的なテレビ広告より長いと押さえておきましょう。
低予算に始めるならプレイスメント広告から
ここからは、低予算にテレビ広告を始める方法を紹介します。
テレビ広告を打つ時の一つの懸念は、広告費の高さによる参入ハードルです。
費用が高いイメージのあるテレビ広告ですが、プレイスメント広告から始めることで費用を抑えることができます。
プレイスメント広告とは?
プレイスメント広告とは、映画、テレビ番組やテレビゲーム内である製品や企業ロゴを登場させることによって、消費者に広告の意識を持たせずに宣伝効果を狙う広告手法です(出典:コトバンク)。
例えば、テレビ番組の中では出演する芸能人のおすすめグッズとして取り上げられる、といった形。
録画したテレビ番組の広告をスキップする機能の発達などによって、テレビ広告効果が懸念される中で注目されてきました。
プレイスメント広告は、テレビ広告としてイメージする15,30秒の広告とは異なり、テレビコンテンツの中で紹介される手法なのです。
プレイスメント広告は制作費が抑えられる
プレイスメント広告のメリットは、制作費が抑えられることです。
通常のテレビ広告は、制作費だけでかなりの費用がかかります。
Newspicksによると、タレントを起用しなくとも、企画、撮影、編集などで数十万円は必要であり、有名タレントを起用するとなると数千万円に費用は跳ね上がることも。
もちろん制作費に加えて放送費がかかるので、テレビ広告費は高額になるのです。
その点、プレイスメント広告は制作費を抑えることができるため、費用削減に繋がります。
プレイスメント広告の注意点
台湾でプレイスメント広告を採用する場合には、法令に則り、広告主など必要な記載が漏れないようにする必要があります。
フォーカス台湾によると、2015年にテレビやラジオ放送に関する法律の改正案が可決され、ニュースや子供向け番組の中で特定の商品のプレイスメント広告が規制されました。
プレイスメント広告を実施する際は、広告であることの明記と広告主の記載が必要になります。
プレイスメント広告を採用する場合は、法令に則り、プレイスメント広告に適切な番組を選んでいるか、必要な記載が漏れていないかを確認するようにしましょう。
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台湾に拠点を持ち、現地に根ざした広告会社
AnyMindは日本だけでなく台湾にも拠点を持っています。
現地には駐在しているマーケティングのプロフェッショナルはもちろん、ローカルスタッフもおり、台湾の最新情報収集に強いのです。
例えば、日本からの情報収集では限界のある、プレイスメント広告の規制についても相談できます。
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つまり、情報が分散している分海外のインフルエンサーを正確に把握するのは難しくなっています。
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最後に
インターネット先進国である台湾では、インターネットからテレビ視聴をする人が多いこともあり、テレビ広告は有効と言えます。
ですが、チャンネル数が多いため視聴率は数%でも高視聴率と言えるなど、日本とテレビ事情は異なるので、テレビ広告を打つ前にしっかりと把握することが大切です。
また、もしテレビ広告を打ちたいけれど費用面が懸念、という場合はプレイスメント広告を検討してみましょう。
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