マレーシアでの動画広告展開をご検討中でしょうか。
マレーシアはインターネット環境が整っており、SNSが活発なため、ネット上の動画広告は有効です。
ただ、動画広告は上手くいけば広告効果の高い宣伝手法ですが、やみくもに活用しても成功させることは難しいです。
ポイントを押さえて広告を打たなければ、広告効果が出ず、費用を無駄にしてしまう可能性もあります。
そこで本記事では、マレーシアにおける広告事情やトレンドを踏まえて、動画広告展開を成功させるためのポイントを紹介します。
本記事を読めば、マレーシアの広告事情や、動画広告展開を成功させるポイントを理解することが可能です。
要点をおさえた広告を打つことで、反響の高い広告展開を実現しましょう。
目次
まずは押さえよう!マレーシア進出するなら知っておきたい数字
海外で広告展開をするのであれば、その国の広告事情を把握しましょう。
もし規模が小さな市場であったとすれば、大きな収益を狙うことができないからです。
逆に広告市場規模が成長している国であれば、参入するメリットは大きいと言えます。
現地の広告市場規模を把握し、広告手法を検討しましょう。
日本以上に活発なインターネット利用率
マレーシアは、日本以上にインターネット利用が活発です。
日本におけるインターネット利用時間は1日あたり3時間45分となっています。(参考:We Are Social)
一方マレーシアでは、1日あたり8時間5分もインターネットを使用しているのです。(参考:We Are Social)
日本よりもマレーシアの方が倍以上もの時間をインターネット利用に割かれているため、インターネットでのマーケティングはより有効と言えます。
広告費の内訳
マレーシアのインターネット広告費用は増加傾向にあります。
2010年におけるマレーシアのインターネット広告費用は3,700,000USドルでしたが、2018年では54,700,000USドルとなりました。(出典:statista)
このようにマレーシアではインターネット広告費用が伸びているので、インターネットでのマーケティングは有効だと言えます。
マレーシア人の高い購買力
マレーシアでは、人口・所得2点が向上しており、それに伴って購買力の上昇が予想されています。
2014年時点で、マレーシアの人口は3,000万人を突破しており、2030年時点での人口予想は3,681万人、2050年の人口予想は4,173万人となっているのです。(参考:経済産業省)
またGDPにおいては、2011年時点で一人当たり10,000USドル超えを果たしています。
そして、2020年時点でのGDPは一人当たり13,000USドル程度と予想されており、GDPの伸び代にも期待が大きいのです。(参考:経済産業省)
このような条件下で、マレーシアの購買力は向上していくことが予想できます。
マレーシアで動画広告が有効である3つの理由
ここまでマレーシアの広告事情について詳しく見てきました。
インターネット普及率が高く、動画広告の効果も狙えそうです。
次にマレーシアで動画広告が有効である3つの理由について紹介していきましょう。
有効である理由を理解しておかなければ、広告戦略が的外れなものになってしまう可能性があるからです。
マレーシアで動画広告が有効である理由は以下の通りです。
- スマホで動画を視聴するインターネット環境が整っている
- SNSが活発なので共感を生み拡散されることで認知が広まる
- あらゆる広告媒体が動画広告のフォーマットを用意している
それぞれ見ていきましょう。
理由1:スマホで動画を視聴するインターネット環境が整っている
マレーシアでは、スマホで動画を視聴するインターネット環境が整っています。
2017年におけるマレーシアのスマホユーザーは49%でしたが、2023年では61%となることが予想されているのです。(出典:statista)
また、インターネット利用時間は先ほど見た通り1日あたり8時間5分とかなり多いと言えます。
そのため、インターネットを使用する人の半分がスマホで動画視聴をすると考えられるのです。
理由2:SNSが活発なので共感を生み拡散されることで認知が広まる
マレーシアでは、SNS利用が活発です。
2017年におけるマレーシアのSNS利用率は2,270,000人でしたが、2023年では2,610,000万人に増加ことが予想されているのです。(出典:statista)
このようにマレーシアではSNSの利用が活発なため、共感されるような動画広告を出すことでSNS拡散を狙い、認知の拡大に繋げることを図れます。
理由3:あらゆる広告媒体が動画広告のフォーマットを用意している
マレーシアでは、PC・スマホの動画広告費は増え続けており、あらゆる広告媒体が動画広告のフォーマットを用意する傾向が顕著です。
2017年におけるマレーシアのPC・スマホの動画広告費は5,500,000USドルでしたが、2023年では7,900,000USドルに増加ことが予想されています。(参考:statista)
あらゆる広告媒体が動画広告のフォーマットを用意しているからこそ、マレーシアの動画広告費全体が増加傾向にあると考えられるのです。
マレーシアで動画広告を展開するときのポイント
マレーシアは動画広告を展開するのにふさわしい環境がそろっているということがわかりました。
しかし、どれだけ環境が整っているとしても、動画広告を展開するだけで成功するというわけではありません。
ポイントを把握しなければ思うように効果が出ず、費用を無駄にする可能性もあります。
ここからはマレーシアで動画広告を展開する上で、効果をあげるためのポイントを紹介します。
ポイントを理解して、要点を押さえた効果の高い広告展開を行いましょう。
短い動画と長い動画を組み合わせて戦略的に配信する
短い動画と長い動画を組み合わせて戦略的に配信しましょう。
広告展開の初期段階では、スキップできない短い動画を優先して認知度を高めることが大切です。
その後、認知度が高まったらスキップ可能の長い動画を展開し、相互作用的に販売促進を促すことが有効だと言えます。
このような動画広告戦略で成功した企業としては、NetflixやMcDonald’s Malaysia、Celcomが挙げられます。(参考:The long and short of video ad creative in Malaysia)
マレーシアにおける動画展開は、短い動画と長い動画を組み合わせて戦略的に配信しましょう。
目的に沿って広告フォーマットや内容をよく検討する
目的に沿って広告フォーマットや内容をよく検討することが重要です。
たとえばYouTubeの広告フォーマットには、動画の再生前や再生中に流れるTrueViewや、6秒間のスキップできないバンパーがあります。
先ほど述べた通り短い動画と長い動画を組み合わせることが動画広告展開では有効ですが、広告展開としてどのフォーマットが適切なのか検討しましょう。
マレーシアで動画広告を展開するときは媒体を使い分けよう
マレーシアにおける動画広告展開ではSNS媒体を使いわけましょう。
SNSと一口で言っても、Facebook・YouTube・Instagramとソーシャルメディアによって特徴が異なります。
ソーシャルメディアを利用するユーザー層にそぐわない広告展開では、高い効果が期待できません。
そこで以下に、SNSごとの特徴を紹介します。
ソーシャルメディアの特徴を理解して、ユーザーのニーズに合った広告を展開しましょう。
Facebook( デジタルマーケティングするならこれ)
マレーシアで最も人気なSNSはFacebookです。
以下でFacebookの基本情報と特徴を詳しく見ていきます。
ほぼ全国民がアカウントを持つSNS
Facebookはマレーシアにおいて利用率70%と、多くの国民がアカウントを持つSNSです。(参考:DIGITAL 2018: MALAYSIA)
マレーシア人の7割がアカウントを持っていることとなりますので、動画広告媒体として念頭に置くべきSNSであると言えるでしょう。
Facebookならではの手法
Facebookでは、3種類の方法で動画広告を行うことができます。
その手法とは以下の通りです。
- タイムラインに表示するインストリーム広告
- ニュースフィード内に表示するフィード広告
- ストーリーに表示するストーリー広告
このようにさまざまな形式で動画広告を出すことができるのが、Facebookならではの手法だと言えます。
YouTube (動画のデジタルマーケティングなら必須です)
Facebookと同じく、マレーシアに多くのユーザーがいるのがYouTubeです。
以下で、詳しく見ていきましょう。
Trueview広告やアウトストリーム広告などYouTubeならではの手法
Trueview広告やバンパー広告、アウトストリーム広告など、YouTubeならではの手法を使用することができます。
Trueview広告は、動画の冒頭や前後に流れる広告(スキップ可能)、バンパー広告は6秒を強制視聴させる広告です。
アウトストリーム広告とはYouTube提携ウェブサイトで動画広告が配信できる仕組みです。
またYouTubeは、マレーシアにおいて利用率69%と、多くの国民が使用しているSNSだと言えます。(参考:DIGITAL 2018: MALAYSIA)
このような状況から、広告展開に合わせてYouTubeならではの手法を使用することが有効なのです。
Instagram (最近のデジタルマーケティングでは多用します)
若年層向の販売促進に効果的な広告媒体がInstagramです。
以下で、詳しく見ていきましょう。
若年層にリーチしやすいSNS
Instagramは、若年層にリーチしやすいSNSだと言えます。
2019年2月におけるマレーシアのInstagramユーザーは11,683,000人です。(参考:NapoleonCat.)
また利用者人口のうち、32.5%が18~24歳、34.2%が25〜34歳という年齢分布となりました。(参考:NapoleonCat.)
上記の情報からも、Instagramは若年層のマレーシア人にリーチしやすいSNSであることがわかります。
【マレーシアで効果あり】動画広告の事例
マレーシアにおけるSNS媒体の特徴について解説してきました。
続いては、マレーシアにおける動画広告の成功事例を紹介します。
すでに動画広告を展開することはできますが、成功事例を分析することで、抑えるべきポイントを理解することができ、より高い効果を出すことが可能です。
マレーシアのトレンドを意識して、広告展開を成功させた企業を見ていきましょう。
St. Ives Malaysia
St. Ives Malaysiaはブランド認知を高めるためにデジタルマーケティングのみを行いました。
FacebookとInstagramにおけるインフルエンサーマーケティングをメインにし、動画広告において商品の天然成分や肌への効果のような点をプロモーションで強調しています。
半年間の動画広告展開の末、売上が前年度比2.1倍、市場シェアにおいては約500ベーシスポイントの上昇という結果になりました。
McDonald’s Malaysia
McDonald’s Malaysiaは、2018 FIFAワールドカップに関連するコンテンツマーケティングキャンペーンをFacebookLiveや動画広告、FacebookとInstagramの広告で行いました。
期間中、このブランドはFacebookやInstagram、Instagram Storiesで短い動画広告を掲載し、ハンバーガーが無料で手に入るキャンペーンを行なったのです。
2ヶ月間の動画広告展開の末、国内で1,750万人にリーチし、売上が前年度比22%増という結果になりました。
最後に
いかがだったでしょうか。
これからマレーシアに限らずアジア全体で動画広告は非常に重要な広告手法になります。
ここで動画広告についておさらいして、うまくみなさんのマーケティング活動につなげてもらえればと思います。
マレーシアのデジタルマーケティングについてはこちらから。
【マレーシア編】アジアのデジタルマーケティングについてマレーシアのインフルエンサーについはこちらから。