TikTokについてご存知でしょうか?
若者、特にZ世代がユーザーの大部分を占めています。
TikTokは中国発のアプリですが、アメリカはもちろん日本でも高校生を中心に大人気なアプリです。
その人気はアジア各国でも同様に流行しています。
今回はアジアでの成功事例をご紹介します。
もし、TikTokのアジアでのユーザー数など基本情報を知りたい方はこちらからどうぞ。

目次
TikTokの広告の配信はどのようなものがあるの?
TikTokが持っている広告フォーマットは今の所、ブランディングメニューが多いです。
昨今パフォーマンス型のものも取り入れてきていますし、TikTok社自身もそこの予算を獲得しようと敷いているのは伝わってきますが、それでも今はブランディング用として使うことをオススメします。
では、どのような広告の出し方があるのでしょうか。
通常の広告配信としての使用
ターゲットユーザーがいるところに広告を配信する。
これはマーケティングの鉄則ですが、もしターゲット層が若者層であればTikTokにみなさんのバナーや動画を配信することがまず1つの方法になるでしょう。
他のプラットフォームを同じ様に複数のクリエイティブでABテストなども行うとよいでしょう。
流行を狙ったキャンペーン
ブランディングとしてキャンペーンを行うなら、TikTokは強いです。
その代表例としてはハッシュタグチャレンジなどです。
アジアで成功したTikTok事例7選
ここからはアジアで実施されたキャンペーンをいくつか紹介していきます。
UNIQLO
まずは日本のブランドであるユニクロからです。
ユニクロは2019年に#UTPlayYourWorldチャレンジをアジア(世界)で実施しました。
このチャレンジではユニクロを来たユーザーが各々のクリエイティビティを発揮して動画を投稿していきました。
世界のTikTokのユーザーが参加し、アメリカ、フランス、シンガポール、マレーシアなどアジアのみならず世界各国で投稿が行われました。
動画と音楽が中心なので、言語を飛び越えて世界中の人達が繋がれるチャレンジなのが良いところです。
この#UTPlayYourWorldチャレンジですが、合計で7億3,400万回の投稿が行われたビックキャンペーンとなりました。
Halodoc(インドネシア)

目的
Halodocはインドネシア全土で使用されている健康全般のアプリであり、医者による電話サービス、医療ケア、そして他のデジタル医療サービスを提供しています。
インドネシアではCovid-19を食い止める事が昨今の最優先の課題だったため、現地の政府がHalodocのサポートをすることになります。ロックダウン中、家にいる事しかできない人に対してリーチして、新しいユーザーを獲得することが目的でした。
そして、HalodocはTikTokを使用することで新しいユーザーに対してリーチをすることになります。
実行内容
ほとんどのアプリと同様に、Halodocの目標は新しいユーザーを獲得することでした。より具体的には登録してもらってドクターとチャットをしてもらうことです。
初めにしたこととして、TikTokフレンドリーなフォーマットにしました。
具体的には縦型の動画にして、要点を短く伝えた事です。
目標はCTRをCVRで見ていました。
複数の動画を作成しながら、効果の良い方に寄せていきました。
Halodocはまたすでにユーザーである人には広告を配信しない事として、とにかく新規のユーザーにリーチする事に専念します。
類似配信を行いながら、見込み顧客に対して適切にリーチをしていきます。
類似配信についてはFacebook同様にTikTokでも行うことができます。
キャンペーンのクリエイティブのみならず、従来の広告運用スキルを活用した事例になっています。
結果
全体として、42%のコスト削減につながることができ、18%の新規ユーザーの獲得増につながり、通常のチャネル(FacebookやInstagram)と比較するとCustomer Acquisition Cos(CAC)は24%削減することができました。
Xiaomi Malaysia
Xiaomiは中国発祥の携帯会社で全世界に展開しており、ハイクオリティをリーズナブルな値段で提供している会社です。
マレーシアでのブランディングの為に今回はTikTokを使いました。
彼らがやったこととしては、TikTokでオフィシャルアカウントを作成しました。
そこで企画力のある動画を作成、発信していき、TikTok内でファンコミュニティを形成していきました。
今ではXiaomi Malaysiaは東南アジアで多くのユーザーを保有しています。
では、最もTikTokで視聴された動画達を見てみましょう。
Realme Philippines
こちらも中国の携帯ブランドです。
Realme Philippines は初めてのプロダクトを2018年に出しましたが、主にE-CommerceとTikTokマーケティングで発信をしています。
縦型動画であることはもちろんのこと、縦型であることを活用したクリエイティブになっているので、飽きることなく見ることができます。
Shopee(タイ)

東南アジアでユーザー数を伸ばしているECサイトです。
クリスチャーノ・ロナウドが広告塔になっていたこともあります。
目的
Shopeeは早く届き、そしてカスタマーサポートもしっかりしているECサイトで、東南アジア・中国を中心に拡大しています。
よりユーザー数を拡大するためにShopeeはTikTok上で大きなキャンペーンを仕掛けます。
Shopeeは効果を最大化するために様々な広告フォーマット及びクリエイティブをTikTok上で実施しました。
こちらもABテストを何度も行うことによって、最終的なユーザー獲得単価(CPA)を下げるのが目的でした。
ブランディングもさることながら、しっかりと獲得の部分にも軸足を置いています。
解決策
Shopeeの初めの目標は高CTRと低CPAでした。
CTRを高めるためにモーショングラフィック広告(いわゆる広告っぽいデザイン)を使用したりもしましたが、それらの効果はいまいちでした。
一方で、UGC(User Generated Content)の効果がよかったのです。
そしてそれはCTRのみならず、口コミを増やしユーザー獲得まで結びつきました。
CPAを改善していくことで、Shopeeはより多くのユーザーにリーチをして新規ユーザーを獲得することができました。
TikTokのMax Conversionという設定で実施をしています。
この設定では、CPCやCPMは特に設定はせず、とにかく多くのユーザーを獲得する為にシステムが自動で配信をするものです。
結果
結果としてはCTRが20%向上し、CPAは19%下がるという良いものに終わりました。
Colgate (Thailand)

歯磨きブランドです。期間限定に”LOVE歯磨き粉”を広めるためのハッシュタグチャレンジキャンペーンになります。
目的
12月12日は東南アジアにとってブラックフライデーと同じくらい有名なショッピングデーですが、Colgateもそれに合わせてキャンペーンをしかけます。
彼らは特別なLove歯磨き粉の売上を見込んでいますが、そのシーズンは多くのブランドがディスカウントをして自社ブランドを目立たせているので、通常のキャンペーンでは意味がないと感じていました。
そこでTikTokを使ったユニークなキャンペーンを考えることになります。
解決策
ColgateはTikTok上で#colgatekissチャレンジを行いました。
彼らはディスカウントをせずどうやったら他のブランドよりも目立てるかとうことを考え、バズらせる事を考えたのです。
プロダクトの印象を持続させるために、そのチャレンジではキス顔を盛り込みました。
そのことがユーザーへのブランディングになりました。
そして動画をクリックさせることで彼らのプロダクトページに誘導させます。
キャンペーン自体はROIの最大化だったので、動画を広告用にも使用しました。
TikTokの特徴としてユーザーが投稿する動画と動画の間に広告が配信されます。
Colgateの動画は良い意味で広告っぽくなかったためより多くのユーザーの視聴を集める事になりました。
結果
合計で43,000回の投稿があり、タイ国内で大きなブランディング効果があったと言えるでしょう。
ブランディングに加えて、このキャンペーンは視聴者をポテンシャルカスタマーにさせる効果もあったようで、764,000回のプロダクトページへのクリックがありました。
Vivo Philippines
Vivoもまた中国のスマホブランドです。
こちらもフィリピンでのキャンペーンになります。
Vivoは2014年にタイに初めて海外進出して東南アジアの足がかりを作ります。そのままインド、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、ベトナムを拡大をしていきました。
携帯電話が縦型なので、縦型動画との親和性があるのですが、長い動画にすることなく短尺でまとめています。
更にVivoは最近セレブリティとパートナー契約を結び、更にユーザーのアテンションを掴んでいます。
最後に
いかがだったでしょうか。
縦型動画にする、TikTokのユーザーにあった動画内容にする、ABテストはしっかりと、などクリエイティブやキャンペーン内容などのふわっとしたもの以外にも成功した事例には理由があったかと思います。
とはいえTikTokはまだまだ広告プラットフォームとしては成長途中なので、これから更に多くの事例が生まれていくでしょう。
では。