ベトナムでの勤務をご希望でしょうか?
この記事では、日本人がベトナムにて現地採用で働いた場合、どのくらいの平均年収が見込めるかについて紹介しています。
もちろん業界や経験年数により様々ではありますが、社会人の方はご自身の業種がどれくらいの年収をもらえるのか、大学生・第二新卒の方はどの業種がいくらもえるのか把握できるかと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
ベトナムでの日本人の平均年収について
ベトナムで活動している人材紹介会社の情報によると、日本人がベトナムにて採用された場合、平均年収は440万円~500万円(約32,500~3,5000USD)であるとのことです。
月収にすると (34万円〜40万円)ほどの求人が多いようです。
ベトナムの物価は日本と比較するとかなり低いため、相対的に見て良い暮らしができるでしょう。
もちろん駐在員として働くとなると、家賃手当など出るため、上記以上に良いでしょう。
もちろん、英語ができるできない、専門性があるないによって給料は大きく異なっていきます。
詳しい内容は転職エージェントに聞いてみるのが手っ取り早いかと思います。
ベトナムにおける職種別の月収について
それではここから、ベトナムの業界別の給料について紹介していきたいと思います。
ベトナムで多く見かける求人を例にして給料情報を紹介していきます。
営業職
どの業界でも必ず必要となる営業職はもちろんベトナムでも求人はあります。
日本企業へのアプローチとして採用される事が多いため、英語はもちろん日本語で営業できるというスキルそのものが重宝されるケースもあります。
企業にもよりますが、営業職だと5年経験以上で営業マネージャーにて採用されることも見えてくる場合があり、役職がついた場合は下記の金額に加えて500USD~1000USDが上乗せされます。
社会人歴 | 給料(月) |
新卒・第二新卒 | 1,700〜2,200USD |
3年〜5年 | 2,200〜2,500USD |
5年〜7年 | 2,500〜3,000USD |
7年〜10年 | 3,000〜3,500USD |
品質管理、生産管理
工場が多いベトナムならではの職種でしょう。
品質管理は非常に経験が必要な職種となりますので、50歳以上の方々なども積極的に採用される企業が多いです。
その際は工場長として品質管理の現場に携わるなど、ベトナム人のワーカースタッフへの教育や現場のオペレーション改善にも携わっているケースが多いです。
社会人歴 | 給料(月) |
3年〜5年 | 2,200〜2,500USD |
5年〜7年 | 2,500〜3,000USD |
7年〜10年 | 3,000〜3,500USD |
10年〜15年 | 2,700〜5,000USD |
15年以上 | 5,000USD〜6,500USD |
プロジェクトマネージャー
PMを募集している業界は非常に多岐にわたります。
その中でもIT、コンサル、建築・建設などが主な業界となります。
業界によっても幅はありますが、いずれの業界でも現場をよく理解しており、技術面の知識、経験も求められ、なおかつコミュニケーション能力、調整能力が求められるお仕事です。
3年経験の方はPMとして採用されることは少なく、5年以上の経験にて表記しているケースが多いです。
社会人歴 | 給料(月) |
3年〜5年 | 3,000〜3,500USD |
5年〜7年 | 3,500〜4,000USD |
7年〜10年 | 4,000〜5,500USD |
10年以上 | 5,500USD~ |
外資系企業によっては、上記の給料よりも高い給料でオファーをする企業もあるようです。
ベトナムの物価水準でそこまで出たら日本で暮らすよりはるかに良い生活をしながら貯金をすることができるでしょう。
ビジネスコンサルタント
コンサル業界をメインに募集しているポジションです。
ビジネスコンサル、会計コンサルタント、M&Aコンサルタント、税務コンサルタント等がメインの業種となってきます。
知識や経験のみならず、知識、学歴、前職どこの企業に属していたか、どこまでの業務を担当していたかに応じて、非常に給与額は幅広いです。
基本的には平均より給与は高いですが、上記のステータスに応じて大きく変動します。
社会人歴 | 給料(月) |
3年〜5年 | 2,500〜3,000USD |
5年〜7年 | 3,000〜4,000USD |
7年〜10年 | 3,000〜5,000USD |
10年〜15年 | 5,000〜7,000USD |
15年以上 | 7,000USD~ |
経理職及びそれに付随する事務業務
ベトナムでも経理の経験は非常に幅広く生かすことができます。
特に工場での経理をご経験されている方は優遇される傾向にあります。
残念ながら人事や総務はベトナム人のスタッフがやっていることが主であり、経理のご経験がないと事務としての就業は難しいのが現状です。
ただ英語やその他言語に堪能であれば、秘書やその他翻訳通訳兼営業アシスタント等、就業できるポジションは増えていきます。
経験が浅いときの給与変動はあまり大きくないですが、上記工場経験や英語力、あるいは単純に経験年数が長い、という条件によって給与が伸びていきます。
社会人歴 | 給料(月) |
第二新卒 | ~2,200 |
3年〜5年 | 2,200〜2,700USD |
5年〜7年 | 2,700〜3,300USD |
7年〜10年 | 3,300〜3,500USD |
10年〜15年 | 3,500〜4,500USD |
ベトナムで求人が多い業界/職種
ちなみに、ベトナムではどういった仕事・職種が多いのでしょうか。
業界について
ベトナムでは工業地帯が非常に多く、製造業が最も多い業種となります。
また海沿いに面していることもあり、物流や商社としての機能を果たす企業も非常に多いです。
その他、ITのオフショア拠点としても非常に人気が高い国です。
まとめると、以下の業界が多くなっています。
- 製造業(4輪2輪、それに付随する金型等の部品、電子部品、基盤etc..)
- 商社(鉄鋼、化学系、食品系、各電子部品、製造部品etc..)
- 物流業
- IT業
- コンサル業界
- 損害保険業界
職種について
上記の業界の中で日本人が採用される職種は以下のようになっています。
- 営業職及び営業マネージャー職
- 品質管理、生産管理
- ITやコンサル会社でのプロジェクトマネージャー
- ビジネスコンサルタント
- 経理職及びそれに付随する事務業務
上記のような経験があれば、ベトナムでの転職活動は比較的容易に進めることができるでしょう。
ベトナムで転職をするポイントは?
最後に、ベトナムで転職するためのポイントを紹介していきます。
労働許可証を取得する要件を満たす。
ベトナムでは労働許可証取得の為、3年間の就業経験がある方が必須です。
中には特殊ルートもありますが、基本的には3年間は必須です。
まだ満たしていない方は、まずは日本での3年間のご経験を完了させましょう。
もしもっと早く海外勤務をしたい場合はタイやマレーシアなど、早くから働くことのできる別の国での転職も検討してみましょう。
転職エージェントに応募する
初めから海外転職を自力で行うのはなかなかハードです。
転職エージェントに2社〜3社ほど相談してみることで、自分が実際にどういうポジションや年収が見込めるのかの参考になりますし、実際に面接対策などもしてもらえるでしょう。
海外転職をするのであれば転職エージェントを活用することをおすすめしますし、ベトナムには多くの日系転職エージェントが存在しています。
2024年版|ベトナムのおすすめ転職エージェント10選(口コミ・評価つき)英語力
ベトナムは母国語はベトナム語となりますが、やはり日本人が就業するにあたり英語力はほぼ必須となっております。
英語が全く話せない、読めない、メールが書けないという状況だとかなり就業のチャンスは減ると言ってよいでしょう。
社内に日本語の通訳がいる方がいる企業を選択せざるを得ず、その場合採用の枠は大分狭くなります。
シンガポールと比較すると英語のレベル感は低くても就業可能ですが、全く話せないという場合は就業が難しいので、片言でも良いので、自分の言いたいことを伝えることがレベルに達しているということが大事です。
駐在が現地採用か
ベトナムで働くにあたり、駐在か現地採用かも考慮したほうが良いでしょう。
それぞれメリットデメリットがあるので、参考にしてみてください。
駐在
日本から出向という形で派遣される形となっており、大抵の場合任期が決まっています。
メリットとしては、家賃手当、家族手当、住宅支給、社用車支給、その他現地採用と比較し給与が高い等、待遇面での魅力が大きいのが駐在員の魅力です。
逆にデメリットは以下の事があります。
- 帰任の時期を自身でコントロールできない。
- 海外に来るまでに時間がかかる場合がある。海外駐在員として選ばれるまでの時間、チャンスを自分でコントロールしづらい。
- 他国への転職がしづらい。海外人材としてそのまま同企業にて就業することが難しい。
- 業務内容が汎用性のある経験でない場合があり、転職をした際に大きく年収が下がってしまう。
現地採用
現地法人で採用されるケースです。
メリットとして、海外での勤務期間を自身でコントロールできるため、柔軟にキャリアを描くことが可能です。
また、他国への転職がしやすく、現地採用として汎用性のある経験を身に着けることができるため、転職において給与が上がりやすいのも特徴です。
総じて、海外でのキャリアを自身で設計しやすいです。
また、責任は駐在員とくらべ少ないためメンタル的にも安定していると言えるでしょう。
逆にデメリットとして、家賃は基本自己負担である場合が多く、交通費が出ない場合が多いです。
駐在員と比較した際に待遇や福利厚生などは劣る場合が多いのがデメリットでしょう。
ベトナムの平均年収について|まとめ
ベトナムの業界別の給与につきまして、いかがだったでしょうか。
ベトナムは他の東南アジア各国と比較しても、圧倒的なGDP成長率を誇る国となっており、今後の発展が著しい国です。
日本では感じる事のできないエネルギッシュな感覚を味わう事ができるはずです。
そういった意味では、今後海外で働きたいと思っている方にとっては、ベトナムは非常に良い選択肢の一つになるでしょう。