オーストラリア転職における大事な現地の求人トレンドについて調査を行いました。
特定の業界や地域で求人の需要が急激に増加している一方で、他の分野では労働力の過剰が問題視されています。
本記事では、オーストラリアの現在の求人市場のトレンドを分析し、今後の雇用の見通しについて探っていきます。
目次
オーストラリアの労働市場の現状
オーストラリアの失業率は過去数年間で比較的安定しており、パンデミックからの回復も進んでいます。政府の経済政策や外国人労働者の受け入れの再開が、この安定に寄与しています。
とはいえ、業界や地域によって求人の需要や労働者不足の状況は大きく異なり、特定のスキルや資格を持つ人材の需要が依然として高い状態が続いています。
また、オーストラリアでは、労働力の高齢化やデジタル化に伴う職種の変遷が進んでおり、若い世代のスキル習得が今後の重要なテーマとなるでしょう。
主要産業別の求人動向
ここからは主要産業別の求人動向をご共有します。
IT・テクノロジー業界
オーストラリアのIT業界は、コロナ禍以降のリモートワークの普及やデジタルトランスフォーメーションの波に乗り、急速に成長を続けています。
特にサイバーセキュリティやクラウドエンジニア、データサイエンティストといった職種の需要が高まり続けており、高度な技術を持つ人材が求められています。
デジタルマーケティングと呼ばれるようなサイトデザインや広告、CRMなどもオーストラリア市場では有名です。国内のみならずアメリカなどの情報やケーススタディも同じ英語圏同士活かせることができます。
ヘルスケア業界
オーストラリアの高齢化社会が進む中、ヘルスケア業界の求人は依然として高水準にあります。
特に看護師、介護福祉士、理学療法士などの医療専門職は常に人手不足であり、州政府も外国人労働者の受け入れに力を入れています。また、リモート医療サービスの拡大により、医療とITの融合が進んでいます。
事実、ワーホリなどで日本の看護師もオーストラリアの病院でサポートスタッフとして働くようなニュースもありました。
建設・インフラ業界
オーストラリア政府は国内のインフラ整備に積極的な投資を行っており、建設業界の求人は堅調です。特にシドニーやメルボルンといった大都市圏では、住宅建設や公共施設の整備が急速に進められています。建設労働者、エンジニア、プロジェクトマネージャーの需要は引き続き高まっています。
日本の建設会社は海外でも活躍しています。日系企業でなくてもこの業界はポータブルスキルと呼ばれるようなどの会社にいっても活用できるスキルセットなはずなので転職には有利と言えるでしょう。
エネルギー・鉱業
オーストラリアの鉱業は依然として国の主要な産業であり、エネルギー分野においても再生可能エネルギーへの転換が進行中です。
特に太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギー関連のプロジェクトが増加し、それに伴う技術者の求人が増加しています。
日本において、エンジニアや経営工学を行ってきた人はこの業界でも大いに活躍できるでしょう。
ホスピタリティ・観光業
コロナ禍で大きな打撃を受けたホスピタリティ業界も、今では全くと言っていいほど面影はありません。
国内外からの観光客の増加に伴い、ホテルスタッフやツアーガイド、飲食店スタッフの需要が再び高まってきています。
ケアンズなどは日本人のスタッフを常駐しているホテルもあるため、日本からの観光客が今後回復していくにつれて現地日本人を採用する会社も増えていくでしょう。
求人の地域別トレンド
続いて、オーストラリアの地域別の求人トレンドを紹介していきます。詳細についてはオーストラリア転職に強い転職エージェントに相談してみてください。
シドニー
シドニーはオーストラリアの経済の中心地として、常に高い求人需要を誇ります。
特にIT業界や金融業界での求人が多く、スタートアップも多く集まっているため、若い人材にとっても魅力的な職場環境が整っています。
このエリアはホテルなど観光業での人材不足も叫ばれています。
メルボルン
メルボルンは文化的な都市であり、クリエイティブ業界やメディア業界の求人が活発です。仕事で一緒になることがあるオーストラリア人もメルボルンに住んでいます。
ITやヘルスケア分野も成長を続けており、多様な職種にわたって雇用機会が広がっています。
少しニッチですが日系の美容室なんかも日本人の数に対して不足しています。
ブリスベン
ブリスベンは、建設やインフラ整備が進む地域であり、特に建設業やエンジニアリング分野の求人が多いのが特徴です。
政府のインフラ投資により、この地域の成長が期待されています。
パース
パースはオーストラリア西部に位置し、鉱業が主要な産業です。そのため、鉱業関連の技術者や労働者の需要が常に高いです。
また、再生可能エネルギーの開発も進んでおり、エネルギー分野の求人も増えています。
その他の地域
地方都市や農村部では、特に農業や観光業、地域医療に関連する求人が多いです。これらの地域では、大都市と比べて比較的安定した需要が見られます。
働き方の変化と求人ニーズ
次に、オーストラリアでの働き方や求人ニーズの変化についてご紹介します。
詳細についてはオーストラリア転職に強い転職エージェントに相談してみてください。
リモートワークの拡大
コロナ禍を経て、オーストラリアでもリモートワークが一般化しました。特にITやクリエイティブ業界では、フルリモートのポジションも増えています。
アメリカではIT企業であっても出社に戻す動きも出ていますが、オーストラリアについては今後もハイブリッドな働き方がスタンダードになると予想されています。
パートタイムやフレックス制度の導入
働き方改革の一環として、パートタイムやフレックス制度が各企業で導入されています。
特に女性や高齢者にとって、柔軟な勤務形態が普及しており、これが求人市場における大きなトレンドの一つとなっています。
多様性・インクルージョンの重要性
オーストラリアでは多様性とインクルージョン(D&I)の推進が進んでおり、これに対応した企業は求人での競争力を強めています。
LGBTQ+コミュニティや障害者、移民など、多様なバックグラウンドを持つ人々が働きやすい環境が整えられています。
求人市場におけるスキルセットの需要
では、今後オーストラリア転職において有利に働くような、求められるスキルはどのようなものがあるでしょうか。
デジタルスキル
デジタル技術の進化に伴い、デジタルスキルの需要が増加しています。
データ分析、AI、ソフトウェア開発といったスキルを持つ人材は、あらゆる業界で求められています。
この辺は現地のオーストラリア人も得意とする分野でもありますが、もちろん日本の技術も高いため、デジタルスキルがある方であれば有利に働くでしょう。
ソフトスキルの重要性
テクニカルスキルだけでなく、コミュニケーション能力やリーダーシップ、問題解決能力といったソフトスキルも求人市場で重要視されています。
特にマネジメント職やチームでの仕事が求められる職種では、これらのスキルが必須です。
ファイナンススキル
日系企業のオーストラリア法人であれば間違いなく日本人の会計に詳しい人が必要です。オーストラリアでの会計を理解しており、かつ日本の会計ルールに則って本社と連携をする必要があるからです。
求人情報を見ていてもファイナンスポジションは海外進出しているどの会社でも募集しています。
海外経験
オーストラリアという特有の文化に対応できるかというのも見られる場合があります。
留学や仕事による海外経験を通じて日本人以外と一緒に働いたことがある、生活したことがある経験は有利になるはずです。
どうやって現地の情報を得る?
今説明した内容はあくまで全体のごく一部のトレンドに過ぎません。自分の業界が説明されていない場合もあったかと思います。
その場合は以下の方法で現地の生の情報を得ることができます。
転職エージェントに聞いてみる
オーストラリア転職に強い転職エージェントに相談してみましょう。
単純な求人情報のほか、年収や最近のトレンドを教えてくれるでしょう。
Indeedなどで検索
Indeedなど求人サイトなどでオーストラリアの求人を英語で調べてみてください。
ざっくりとどういう求人があるのかはつかめるかと思います。
また日本語で調べても良いかと思います。日系企業が自社のウェブサイトに掲載していたりするので。
Linkedinで気になる人に連絡してみる
社会人のSNSであるLinkedin上でオーストラリアで働いている同業者を見つけ、連絡してみましょう。
意外と返信きたりします。現地で働いている方に事情を聞くのが一番です。
オーストラリアの求人トレンド|まとめ
オーストラリアの求人市場は、産業の多様化や働き方の変化に伴い、急速に進化しています。
ITやヘルスケア、エネルギー業界を中心に特定のスキルを持つ人材の需要が高まっており、また柔軟な働き方や多様性を重視する企業が今後のトレンドをリードしていくでしょう。
2024年も引き続き、求人市場は活発であり、オーストラリアでのキャリア構築に向けたチャンスが広がっています。
オーストラリアでの転職に興味があればオーストラリア転職に強い転職エージェントに相談してみましょう。